2006年
ホッパーのハワイ日誌
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6月8日(木)
 会社の強制イベントにより、ハワイに派遣されることになった。
 まぁ、ようするに年に一度の社員旅行だ。
 拒否権が無いのが、悲しい社会人の定めか。
 普段の仕事を忘れ、思う存分現実逃避に走れという粋な計らいなのだが…。
 ホッパーには、悩みがあった。
 それは、
『ハワイに行っても、やることが無い』
 これである。
 ハワイは通算4度目。
 さすがにメジャーな観光場所は制覇した。
 おまけに、金がかかることも痛感した。
 ならば金がかからぬよう、ホテルでのんびり惰眠をむさぼって、お腹いっぱいになっていれば
いいのだが、その場合、死活問題が発生する。
 そう、退屈なのだ。
 日々、時間と短距離レースをしている平社員にとって、手に余る時間というのは、逆に困る。
 寝て過ごすにも限界がある。
 それに、根本的な問題も発生する。
 そう、"萌え"の不足である。
 オタクにとって、萌えを補充するのは呼吸と同義。
 これを忘れたら、待っているのは死すら超えた"無"である。
 そんな悟りの境地に達するには、まだ早すぎる。
 そこで、ホッパーは考えた。
『ハワイには萌えが無い、ならば日本から輸入するしかない』
 うむ、我ながら名案。
 というわけで、自前のノートパソコンに"買ったはいいが一度も遊んでないゲーム"を可能な
限りインストールして、ハワイ行きの手荷物とした。
 よし、これで準備は万全だ。
 ゆくぞ妄想王、脳内嫁の準備は十分か。 
 夜10時の飛行機でホノルルへ。
 という手はずなので、午後4時くらいまで通常通り仕事をすることに。
 そして、午後5時になったあたりで成田空港へと向かった。



 成田到着。
 うーむ、相変わらず広い。
 ここで、JTBの方々より、旅行に対しての説明を受け、入国カード等を受け取る。
 そして、入国審査へ。
 金属探知機をクリアーして、機内へと潜入。
 良好だ、スネーク。
 狭苦しい席に着き、後は離陸まで待機した。
 そして、飛行機は定刻通り、10時にフライト。
 ハワイに着くのは、6時間後くらいだとアナウンスが入る。
 ふーむ、6時間か…。
 かかりすぎと言ったら、プロペラ機で真珠湾へと向かった日本兵に失礼かもしれないが、
それでも一日の4分の1を機内で過ごすのはツライ。
 けど、文明とはすばらしいもので、そんな退屈ライフを解消すべく、機内全ての席に、
↓このようなモニターが設置されていました。



 映画を見たり、テレビを見たり、電話をかけたり、ゲームもできたりと、わりとハイテク。
 さっそく、無難なところで「将棋」をやってみることに。
(ちなみに、他のゲームは麻雀やオセロや上海でした)
 難易度は、”むずかしい”をチョイス。
 だいたい、2級くらいの強さらしい。
 どのくらいの難易度か解らないが、とりあえず試合開始。
 結果。
 6勝1敗。
 弱っ。
 駒を持った時の攻めは上手だけど、守りがずさんなところと、角中心の攻めで、飛車が
死んでる。
 変にあせって攻めすぎなければ、まず負けないです。
 と、ちょっと得意気になっていると、ここで機内の明かりが消える。
 ん?消灯時間か?
 けど、ぜんぜん眠くないのと、こんな狭い空間で安眠などできるハズがない。
 それでも寝ようとする猛者もいるので、モニターは消すことに。
 変わりに、手荷物の中から文庫を取り出す。



 涼宮ハルヒシリーズ。
 うむ、長門さんは今日も可愛い。
 ハワイ到着までガン読みしてました。

 そして、6時間後…。



 ハワイが見えてきました。
 ちなみに、日付変更線を通過しているため、8日の夜に出発し、今は8日の午前です。
 こう書くと、一日分得したのか!
 と思うかもしれませんが、帰国する時は、一日分がプラスされるため意味はありません。
 にしても、子供の頃は、この仕組みが理解できませんでしたね。
 僕のような、理解力の乏しい輩がいるから、
「地球は丸いんだ!」
 と言っても、誰も信じなかったんでしょうね。
 コロンブスさん、すみません。
 
 そして、空港からバスで移動し、ホテルに到着。



 ホテルの名前は「シェラトン・ワイキキ」。
 2年前のハワイ旅行と同じホテルです。
 入り口の亀が目印ですね。
 部屋の鍵(カード)を渡され、さっそく館内へ。
 うーむ…。
 2年前も同じ印象を抱いたが、まさにダンジョン。



 リアル女神転生が味わえます。
 この迷宮組曲を超えて、なんとか部屋へと到着。
 中を開けると…。

 

 かなり豪華な間取り。
 これでも、中級クラスというのだから、このホテルのレベルが窺い知れます。
 ちなみに、ここは23階ですので、ベランダから下を覗くと…。



 うおっ、高っ!
 はははっ、人がゴミのようだ!
 …けど、怖いのですぐに部屋へと退散。
 ベットにダイブして、飛行機での疲れを癒してました。

 と、少しまどろんでいたら、ここで内線が入る。
 む!我の眠りを妨げるのは、どこの愚か者か!
「もしもし」
 なんだ、部長か。
「あー、もうちょっとしたらフロントまで降りてきて。社員全員で夕食会だから」
 ん?夕食会?
 あー、そんなのが予定されてましたね。
 しょうがない、眠るのは後にして、フロントへと向かいました。

 聞くところによると、夕食は豪華客船の中らしい。
 うわっ、どこのVIPだよ。
 こんなTシャツにジャージ姿の僕が、間違っても足を踏み入れてはいけないエリアだぞ。
 だが、これも強制イベント。
 覚悟を決めて、船内へと浸入しました。
 やがて、船は大海原へと出発。



 それと同時に、豪華な食事が運ばれてきました。
 そして、乾杯の声と共に夕食会スタート。
 途中、踊りやライブがあったりと、かなり力が入ってます。
 すげー。
 けど、まったく、興味ないや。
 とりあえず、食事が運ばれてくるのが遅いので、合間を見てハルヒをガン読みしてました。
 うむ、長門さんはハワイでも可愛い。
 あ、けど、終始こんな状態じゃなかったですよ。
 リチャードマイヤーが登場して、自慢のカポエラを披露してくれた時は、腹かかえて笑いましたw



 そうか、ここはパオパオカフェ・ハワイ支店だったのか!
 この時だけは、ひとりで盛り上がってました。

 やがて、船は港へと戻り、夕食会終了。
 爆睡してたところを同僚に起こされ、あわてて外へと脱出しました。
 料理の味とか、覚えてないな…。
 とりあえず、疲れたし、ホテルへと戻って、すぐに眠りにつきました。
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